2023年の観察会
2023年4月30日
 年々ボランティアの数が減り、作業がはかどらなくなったので、地元自治会に応援を依頼した。4月の作業はショウブの間引きと島を小さくして水域を広げることだが、10名ほどの応援参加がありはかどった。刈り取ったこどもの日の菖蒲湯用に施設入口で配布した。
 たくさんのシュレーゲルアオガエルがうるさいほどの声で鳴いており、土にまみれた卵塊も数個見つけた。それとは別にモリアオガエルの卵塊を1個発見。4月中に産卵したのは初めてかも知れない。モリアオ卵塊の近くにカルガモの巣があり、たくさんの卵を産んでいた。私たちが池から上がると親鳥が戻ってきた。タガメは6匹見つかった。餌をよく食べているのか腹が大きいタガメが多かった。
地元自治会の応援あり      陸部分の縮小化作業  今年最初のモリアオ卵塊
2023年5月14日
 地元から3組の家族連れが参加し少し賑やかな例会になった。カルガモの卵は残念ながらすべて無くなっていた。モリアオの卵塊は6個に増えていた。タガメの卵塊はまだ1個だが、成虫が15匹もいたので、まもなくタガメの卵塊数も増えてくるだろう。今年も期待できそうだ。
2023年6月3日
 タガメの卵塊数は今日までに合計8個、1個はすでにふ化し、1令幼虫を見つけた。1個は保育中止、ほかに1個発生不良、しかし、この時期の8個は多い。今年もたくさん繁殖するだろう。施設の入口付近のウマノスズクサ畑では、ジャコウアゲハの幼虫がたくさん動いていた。
2023年6月18-20日
 18日はタガメの会の例会、20日は小学生の観察会。モリアオガエルの産卵がほぼ終わったので、畦の草刈りをしたあと卵塊探し、これまでに見つかった卵塊の数は21個だが、オスが見当たらず発生が不良の卵塊や、明らかにメスによる卵塊破壊を受けたものが5個以上ある。オスの数が少なく、次々にメスによる攻撃を受けているようだ、それでも日中から卵塊に覆いかぶさっているオスもいた。20日の観察会では、小学生が2令幼虫6匹、1令13匹を捕まえてきた。幼虫の数はこれからどんどん増えるだろう。
2023年8月13日
 東京や名古屋、大阪など遠方からの友人が来てくれて賑やかな観察会になった。大阪からはタガメ
のすべてを執筆した橋爪先生も参加してくれた。オオミクリ、ミズトラノオ、トチカガミなどが茂りすぎて、
調査がしにくくなってきたので、暑い中1時間以上かけて草刈りをしてから調査に入った。新成虫26匹
に背番号をつけたほか,5令幼虫が41匹見つかった。27日の『新成虫を探そうイベント』も盛況だろう。
2023年8月27日
 1年に1回だけの一般観察会『タガメの新成虫を探そう』に、抽選で当たった親子が集まった。今年は山形県からの参加者もあった。ビオトープ内の島ではミズトラノオ群落が開花し、水面にはトチカガミの白い花がたくさん咲いていた。来月の観察会にはミズアオイが薄紫の花をつけているだろう。新成虫31匹、越冬成虫の生き残り1匹と5令幼虫が12匹見つかった。あちらこちらにできた水草の茂みの中に隠れているタガメがたくさんいるはずで、実際の羽化数は倍以上だろう。まとめの話の中で、一般観察会でタガメがこんなにたくさん見つかる場所は他にはないと話したが、みんな納得してくれたようだ。