2006年6月20日

 久しぶりに更新します。さぼっていたのも事実ですが実は書き込むことがなかったのです。
今年は昨年以上にタガメがもどってきません。4月20日頃まで桜が咲いていたというおかしな天候が影響しているのでしょうか?ゲンゴロウも4月に見て以来姿を見せません。コバンムシの繁殖もまだです。
 18日の観察会で見つかった戻りタガメが昨夜産卵しました。
しかし、少なすぎます。今年も放流しなければならないという
ことになりそうです。よそのチャットのなかで、昨年「タガメが
欲しかったらタガメビオトープで卵ごと盗ってきたら」という書
き込みがありましたが、本当に実行している人がいないことを
祈ります。

 6月18日の午後、タガメの里親希望者に集まってもらって、
飼い方の説明をしました。今年は20組に10匹ずつ幼虫を渡
す予定ですが、生産が追いつかないために一度には渡せない
ので、18日にはとりあえず3匹ずつ渡しました。

昨年はわずか2ヶ月ほどでタガメファンがたくさん生まれました。
今年は何匹羽化するか、タガメ大好き人間が何人生まれるか、
とても楽しみです。 

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2006年6月25日

奥の池でタガメの卵塊を2個見つけたが、ひとつは水没して死んでいた。かなり成長した卵なので残念だ。今年は鹿が頻繁に出没しているようで、フトイやコウホネなどの植物が食害されたり、倒される被害が出ている。
昨夜、県西部で採集してきたタガメ10匹をマーキングして放す。

水没した卵塊 新しい卵塊 放流したタガメ

2006年7月4日

新しい卵塊 新しい卵塊

7月3日に。新たに4個の卵塊が見つかった。3個については放流した個体が産んだ可能性が高いが、1個は放流していない奥の池で見つかったため、戻ってきた個体が産んだ可能性が高い。
 新施設になってから、戻ってくるタガメが少ないため、3年続けて再放流している。戻り個体が少ない原因を考えてみた。
 兵庫県西部に、秋に田が落水されたあと、タガメが集まる池がある。真冬に調査したときに、その池の水辺近くの岸で、半分泥に潜って越冬していたタガメがいた。右上の写真がそのときの写真で、泥にまみれて良く分からないので、体表の泥を少しこすって撮影した。最近はタガメは雑木林で越冬するという主張が強いが、一部は水辺の岸で越冬するに違いない。新施設の池の岸は、三方が大型機械でかたく固めてあるために、タガメが潜り込むことができなくなっているのではないだろうか。施設建設前まで、毎年戻ってきていたタガメの多くは岸辺に潜って越冬したタガメの可能性が高いと感じてきている。今は、池の岸辺に越冬できる場所が少ないために、春に戻ってくるタガメが少ないのだろう。
 7月16日の観察会では、岸辺をたがやし、池内に大きな島をつくり、タガメが越冬できる場所を増やそうと考えている。

岸辺で泥に潜って越冬するタガメ

2006年7月8日

 下池の水が漏れていた、半分ほどが干上がり、残った部分に深さ1,2cmの水たまりができていた。3日に見つけた卵塊は全部ふ化して下り、助かった。1令幼虫は網に入ったが、成虫は網には入らなかった。
 075番のタガメが、1キロほど離れた集落の田で見つかった。今年放したタガメだ。やはり、放しても多くは飛んでいくようだ。

2006年7月16日

 中の池のミクリが茂りすぎたので、みんなで抜いた。大阪からきた水辺ギャルが飛び入りで手伝ってくれた。作業が終わってから、この池を探ってみたが、コバンムシは成虫が1匹見つかっただけだった。
 本日新たに中の池でふ化しているタガメの卵塊を確認した。他にも下池と奥の池で。奥の池の卵塊は、前回見つけた卵塊のすぐしたで36番が守っていた。この個体は戻り個体で5月16日から奥の池に留まっている。すぐ上の卵塊もこの雄が保護したのだろう。
 卵塊数は、本日のものを含めて今年はこれまで12個。放流個体が産んだ卵塊もあるだろうが、まあまあの成績だ。

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