2006.7.31  韓国視察団がビオトープにやってきた

 韓国にもタガメは生息しています。日本のものと同じ種類で、1980年頃には一時期日本のペット業者が輸入していたこともありました。しかし、それ以後、農業近代化の波の中でタガメが減少したのは、韓国も日本と同じような状況だったようです。韓国では西海岸沿いや済州島に現在わずかに残っているようですが、日本以上に危ない状態で、法律で採集が禁止されたそうです。
 韓国でもタガメを保全するための研究を始めるために、今回視察団がやってきました。ソウル女子大のBae教授、ソウル大学のKim助教授、国立動物園学芸員のJoさんの3人がやってきて、水族館で繁殖のさせ方などについて話をした後、ビオトープを見てもらいました。韓国でも放棄田が次々に発生している状況は日本と変わらず、韓国でも放棄田を使ってタガメビオトープを造りたいと考えているそうです。何しろ向こうは国のプロジェクトですから、姫路のタガメビオトープよりも大きくて良いものができるのでしょう。できあがったら、見に行きたいと思います。 

2006.8.9  今年も新成虫が出てきた!

 実習の大学生3人を連れて、ビオトープの調査をする。奥の池で先日見つけた卵はふ化し、幼虫は2令になっていました。奥の池、上池、下池とも4令、5令の幼虫は多い。新成虫が4匹見つかり、101〜104の背番号をつけた。今年は昨年ほどタイコウチの数が多くはなく、順調にタガメ幼虫が育ったようです。
 今月1日に、コバンムシ3〜5令幼虫を21匹中の池に放した。うまく羽化すればよいと思います。
 マーキングの道具についての質問があったので、したに写真を載せます。色々やってみましたが、このメーカーのこの色が一番良いように思えます。

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2006.8.20 次々にタガメが羽化

下池だけでこれだけいた 小さな秋みつけた

 本日新たに12匹の新成虫を確認、これで合計16匹になった。その他に、5令幼虫が24匹、4令幼虫が8匹見つかった。今年の新成虫の数は、少なくとも30匹ぐらいにはなりそうだ。
 中の池では、コバンムシが繁殖していて、幼虫が十数匹網に入った。
 毎日暑い暑いと言っているが、着実に季節は進んでいるようで、土手でヤマジノホトトギスの花を見つけた。

2006.8.27 タガメの里親報告会

 今年のタガメの里親報告会には11組が参加した。事前に預けられていた新成虫とあわせると、32匹が成虫になっていた。昨年と比べるとかなり成績がよい。昨年同様たった1ヶ月ほどでタガメが大好きになった家族ができた。左写真の少年は、来年は産卵から挑戦したいと意気込んでいる。昨年の里親で今年は産卵から挑戦した家族が、半月ほど前に十数匹の新成虫をジャブジャブいけに放していった。左の少年の意欲が来年まで続くかどうか見届けてみたい。
 本日の32匹は、カタカナの名前を書いて施設内に放流した。

2006.9.10 合同観察会

 施設が募集した一般の参加者と合同の観
察会を実施した。朝から雨が降ったりやんだ
り、時々雷鳴も響くひどい天気だったが、50
名以上の参加者があった。
 本日新たにマーキングしたタガメが17匹、
すでに背番号や名前(ヨシ、ハジメ)が書か
れたタガメが9匹見つかった。
 コオイムシは、卵を背負った個体もいるが
それほど多くはない。タイコウチも羽化個体
がだいぶん増えてきたが、昨年のようなこと
はない。

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